エッセイ漫画第2話では、『ハリー・ポッター』1作目の題名がイギリス版とアメリカ版で異なることをお伝えしました。
突然ですが、私は荒川弘先生の『鋼の錬金術師』(出版社:株式会社スクウェア・エニックス)というマンガ作品の大ファンです。(『銀の匙 Silver Spoon』、『百姓貴族』、『黄泉のツガイ』など、荒川先生の作品はどれも大好きです!)
『鋼の錬金術師』は「ハガレン」の略称でも有名な作品であり、アニメ化、アニメ映画化、そして実写映画化もされているので、ご存知の人は多いと思います。
同作品には、錬金術の力を増幅させるキーアイテムとして賢者の石が登場します。
『ハリー・ポッター』シリーズ1作目の日本語版の題名は『ハリー・ポッターと賢者の石』であることに加え、ハガレンの影響で「賢者の石」という単語に聞き慣れていた私は、アメリカ版の題名、Sorcerer’s stone (魔法使いの石)に納得ができず疑問に思っていました。
前置きが長くなりましたが、今回はイギリス人とアメリカ人、それぞれに題名の違いについて聞いた時の反応について漫画にしてみました♪
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第3話 フィロソファー

マンツーマンは英語では『一対一』の意味ではない?!
個人レッスン(講師1人に対し生徒1人のレッスン) = マンツーマン(man to man)という表現をよく耳にしますが、実は英語の場合、一対一の意味では使われていません。
英語では、「誠実かつ平等な2者の間で」という意味のようです。
個人レッスンを英語で言う場合には、private lesson (プライベートレッスン)で大丈夫です。
英会話教室のグループレッスンを辞めた理由
私は大学2年~社会人1年目までの約4年間、英会話のAEONに通っていました。
週に1回のグループレッスンだったので、講師1名に対して生徒は4~6人だったと思います。
グループレッスンは生徒数が多い分、どの英会話教室でも個人レッスンより費用が安く設定されているのが魅力的です。
しかし、レッスン内での会話練習は他の生徒とペアを組んで行うので、結局日本人同士で話すことがほとんどになり、講師と直接コミュニケーションが取れる時間はかなり限られてしまいます。
ある程度の英語を話せるようになった時、「このままAEONのグループレッスンを続けても、これ以上の上達は見込めないかもしれない」と感じました。
AEONにもプライベートレッスンはあるのですが、かなり高額なのでAEONを退会することに。
その後、ハロー先生ドットコムで講師を探してカフェで個人レッスンを受けることにしました。(当時、オンラインでのレッスンが一般的では無かったため。)
個人レッスンではテキストなどは一切使わずにフリートークだったので、上記のマンガにある通り自由に質問ができました。
イギリス人の先生的には「アメリカのことを聞かれても……」と思っていたかもしれません。
また、マンガ内には書いていませんが、先生はイギリスのイングランド出身だったので、同じ英語圏の国であっても「イギリス英語=本場の英語(English)」というプライドがあったように思います。
イギリス英語とアメリカ英語の発音の違いや、異なる単語使いや表現方法について話を聞くことができて面白かったです。
第4話 なぜ魔法使いの石なのか?

本の題名が異なる理由は?
カルロスの意見を聞いた後、英語でGoogle検索してみました。すると、
「Philosopherだとつまらなさそうだから」
「アメリカの平均的な子供たちはPhilosopherという単語を知らないから」
「Sorcererの方がカッコいいから」
など色々な情報が書いてありました。
アメリカのボストン大学Joseph Rezek准教授によると、
- 本の題名変更は何世紀にも渡り行われてきた。
- アメリカの出版社は 「Philosopherが魔法を指し示している言葉だとアメリカ人は理解しないだろう」と考えた。
- 本は商品であり、本の題名は特定の市場をターゲットにした宣伝である。
- 題名を選ぶということは、美的観点からの選択だけでなく経済的な選択でもある。
確かに、本の題名って読者を惹きつける非常に重要な要素ですよね。
同じ英語圏であっても国が違えば文化も異なるので、その国の読者にウケそうな題名に変えるのは、ビジネスとして自然な流れなのかもしれません。
Episode 3 – Philosopher

Episode 3に出てくる英語表現について
エッセイマンガの中で使用されている英語表現について、英単語の意味や英文法の解説を記載しています。
過去進行形 be動詞の過去形 + 動詞 ing形
過去進行形は「~していた」「しているところだった」という意味で、過去のある時点において継続していた行動や出来事を表すときに使います。
また、過去進行形を使った表現で、”I was planning to + 動詞の原形” という言い方があります。
日本語では「~するつもりだった」「~する予定だった」と訳すことができ、「実際には予定通りにいかなった」という意味合いが含まれています。
- 例文:I was planning to go to USJ last week, but I got sick and gave up.
- (先週にユニバーサルスタジオジャパンに行く予定でしたが、体調をくずしたので諦めました。)
once 【副詞】 の意味
副詞のonceには、一度・一回などの意味があります。二度、二回と言いたいときには、副詞のtwiceを使います。
三度、三回以上になると、数字+timesという言い方になります。(three times, five times, ten times, one hundred times, etc…)
- once a week 週に1回
- twice a week 週に2回
- three times a week 週に3回

筆者
Once a weekとtwice a weekを間違えてone time a week、two times a weekと言ってしまったら?

アメリカ人夫
間違えてそう言ってしまっても、文脈によって意味は通じると思うよ。でも、正しい英語では無いから違和感を覚えるかな。
接続詞 when の用法
疑問詞のwhenは ”When will you wash the dishes?(いつお皿を洗いますか?) のように「いつ」と時を尋ねる時に使います。
一方、接続詞のwhenは副詞節を導いて「~の時に」という意味で使うことができます。
- 例文:I played basketball when I was a junior high school student.
- (私は中学生の時にバスケットボールをやっていました。)
employment 【名詞】 の意味
employmentには、雇用・勤務という意味があります。 動詞 employ + 接尾辞 mentで名詞化した単語です。
employ 【動詞】 <人を>雇う、雇用する
employee 【名詞】従業員、被雇用者 ⇔employer 【名詞】雇い主
university と collegeの違いは?
universityには(総合)大学という意味があります。
collegeにも大学という意味があって、こちらは単科大学や短大を表します。
紛らわしいことに、アメリカでは(特に会話の中で) collegeが「一般的な大学や総合大学の学部」の意味で使われることもあるそうです。
not A but B 構文 (AではなくB)の言い換え
not A but B構文のAとBには、文法的に対等の要素を持つものがくるのが原則ですが、非対等の場合もあるようです。
この構文は、B, not A と言い換えることも可能です。
- 例文(1) : This is not a normal pig but a micro pig.
- (これは普通の豚ではなくマイクロ豚です。)
- 例文(2) : This is a micro pig, not a normal pig.
- (これはマイクロ豚で、普通の豚ではありません。)
wonder 【動詞】 の意味
動詞(他動詞)のwonderは、「~だろうか?」「~かしら?」と自問したり、自問のように相手に質問を投げかけたりするときに使える表現です。
- 例文: I wonder if it will snow on Christmas day. (クリスマスの日に雪は降るかなぁ?)
余談になりますが、辞書には「~かしら?」と日本語訳が記載されているものの、現代の日本ではどのくらいこの表現が一般的なのか疑問に思っています。
私は漫画やアニメ、TVドラマでしか「~かしら?」という言葉遣いは聞いたことが無い気がします。(そして女性言葉、オネエ言葉のイメージがあります。)
もしかしたら、年代や地域によってはよく使われているのでしょうか?
ちなみに、wonderには名詞もあり、驚き・不思議な物[人、できごと]の意味があります。
Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)のソフト、『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』(Super Mario Bros. Wonder)のタイトルに使われているので覚えやすいかもしれません。
familiar 【形容詞】 の意味
よく知っている・見覚えがある・親しいという意味を持つ形容詞のfamiliar。
Family(家族)という単語に似ているのは、語源であるラテン語が関連しているようです。
ラテン語familia→英語family
ラテン語familia→ラテン語familiaris→古フランス語famelier→英語familiar
familiar to と familiar withの違い
Be動詞 + familiar の後ろに来る前置詞によって、意味が異なります。
- 主語(物) + be動詞 + familiar to 人 (人に馴染みがある、よく知られている)
- Hollywood movies are familiar to American people.
- (ハリウッド映画はアメリカ人によく知られている。)
- 主語(人) + be動詞 + familiar with 物・事 (物・事に詳しい、よく慣れている)
- American people are familiar with Hollywood movies.
- (アメリカ人はハリウッド映画に詳しい。)
matter 【名詞】 の意味
名詞 matterは、事柄・事態・困難・物質・題材など様々な意味を持つ多義語です。
日常会話では、”What’s the matter?” (=What is the matter?) というフレーズもよく使われます。
同じような表現に”What’s wrong?” (= What is wrong?) があり、こちらの方は友人同士の会話などカジュアルな場面で使われることが多いようです
- What’s the matter? (どうしましたか?)
- ※医師が患者に尋ねるときにも使われます。
- What’s wrong? (どうしたの?)
- ※カジュアルな言い方です。
Matterには動詞もあり、「重要である」という意味があります。
私がニュージーランドでホームステイをした時にお世話になったホストマザーの口癖は、”It doesn’t matter” (それは重要ではありません = かまいません。) でした。
several 【形容詞】 の意味
severalには、いくつかの という意味があり、数や種類が3つ以上あってmanyよりも少ない場合に用いられる単語です。
a fewにも同じ意味がありますが、severalはa fewよりも数が少し多い印象を与える点が異なります。
truth 【名詞】 の意味
形容詞 trueの名詞で、真実、真相、真理を意味します。
Truthのように、形容詞に接尾辞のthが付いて名詞になる単語には、warm + th = warmth(暖かさ・温暖)やdeep + th = depth(深さ・奥行き)などがあります。
true 【形容詞】 真実の、本当の
truly 【副詞】 真に、嘘偽りなく、心から
過去分詞の形容詞的用法
分詞とは、動詞が語形変化して形容詞のように用いられるもので、現在分詞・過去分詞などがあります。
漫画の中で使われているshroudedは動詞shroud(覆う、包み隠す)の過去分詞形で、名詞のtruthを修飾しています。
The truth shrouded in mystery を直訳すると、「謎の中に包み隠された真実」という意味です。
- Several years have passed with the truth shrouded in mystery.
- 文章の直訳→謎の中に包み隠された真実と一緒に数年が経過した。
- 意訳→真実が謎に包まれたまま数年が経った。
Episode 4 – Why is it the sorcerer’s stone?

Episode 4に出てくる英語表現について
エッセイマンガの中で使用されている英語表現について、英単語の意味や英文法の解説を記載しています。
few 【形容詞】 の意味
形容詞のfewには、(否定的な意味で)少ない、ほとんどないという意味があります。
しかし、few の前に a が付いて a fewになると、(肯定的な意味で)少しはある、いくらかの という意味になります。
漫画の中で記載があるa few years は数年(約2~3年)の意味です。
- ‘few’を使った例文: Few people came to the drinking party.
- (その飲み会に来た人はほとんどいなかった。)
- ‘a few’を使った例文: A few people came to the drinking party.
- (数人がその飲み会に来た。)
suddenly 【副詞】 の意味
suddenlyは急に・突然という意味です。
suddenly の言い換えとしてall of a suddenという形容詞のsudden(意味 : 突然の・急な)を使った表現もあります。
remember 【動詞】 の意味
rememberは思い出す・覚えている という意味を持つ動詞です。
ピクサー・アニメーション・スタジオ(Pixar Animation Studios)が手掛けた2017年公開の映画作品『リメンバー・ミー』(原題:Coco)の主題歌や日本語版のタイトルにもrememberという単語が使われているので覚えている人も多いのではないでしょうか?
ちなみに、Remember meを日本語に訳すと、「私を思い出して」「私のことを覚えていて」というような感じです。
difference 【名詞】 の意味
differenceは違い・差異 などの意味がある名詞です。形容詞はdifferent、動詞はdifferです。
- different 【形容詞】違った・異なる
- differ 【動詞】違う・異なる・意見が合わない
所有格〇〇〇’sと〇〇〇s’の違い
漫画の中の表現、Carlos’について変に感じませんでしたか?
所有を表す「〇〇〇の」という意味で使われる ’s (アポストロフィー + s)は複数形のsで終わる単語の後に使われると、’のみになりsが省略されます。
個人名に関してはsを省略してもしなくても、どちらも大丈夫です。(個人名Carlosの場合はCarlos’、Carlos’sのどちらも可能。)
- 例文
- My parents’ house (私の両親の家)
- My parent’s house (私の親の家)
- Mushroom brothers’ pipes (キノコ兄弟の土管)
- My younger brother’s pipe (私の弟の土管)
関係代名詞 目的格のthatの用法
目的格の関係代名詞とは、関係詞節の中で動詞や前置詞の目的語の位置にあって、目的語として機能する代名詞のことを言います。
先行詞 + 関係代名詞that + 主語 + 動詞の語順になります。
- 例文 : There is something that I have been wondering.
(私がずっと疑問に思っていることがあります。)
受動態(受け身) be動詞 + 動詞の過去分詞形
Be動詞 + 動詞の過去分詞形 = 受動態 (受け身)です。
- The title of Harry Potter’s 1st book was changed from Philosopher’s stone to Sorcerer’s stone.
- (ハリー・ポッターの1巻のタイトルが賢者の石から魔法使いの石に変えられた。)
Be動詞の過去形 wasとchangeの過去分詞形 changedなので「変えた」ではなく「変えられた」と訳します。
漫画の中では、疑問文になっているため、wasが主語の前に移動しています。
- Why was the title of Harry Potter’s 1st book changed from Philosopher’s stone to Sorcerer’s stone?
- (ハリー・ポッターの1巻のタイトルが賢者の石から魔法使いの石に変えられたのはなぜですか?)
suppose 【動詞】 の意味
supposeには動詞のthinkと同様に「~だと思う」という意味があります。
thinkと異なるのは、supposeには「~だろうと思う」のように仮定、推測のニュアンスが含まれる点です。
- I suppose so. (そうだろうね。)
- ↑推測の域なので確信はあまりない
- I think so. (そう思います。)
- ↑ある程度の確信がある
emphasize 【動詞】 の意味
emphasizeは強調する・力説するという意味を持つ動詞です。
イギリスでは、emphasiseと表記されます。
since 【接続詞】 の意味
現在完了形を習うときにsinceをよく耳にすると思います。
sinceは、「~以来ずっと」という意味で使われることが多いですが、漫画の中では「…なので」「…だから」のように、理由を表す意味で使われています。
Impression 【名詞】 の意味
Impressionは印象・感銘などの意味を持ちます。第一印象は英語でfirst impressionと言います。
日本語では、ある物事について全体的な感じを思い浮かべるときに「イメージがある」という言葉で表すことがありますよね。
カタカナ語のイメージを英語のimageとそのまま訳すとネイティブスピーカーには伝わりにくいことがあります。
(英単語のimageは、視覚化ができることに重点が置かれているようです。)
そのようなときは、Imageの代わりにimpressionを使うと伝わりやすいです。
- 日本語:有機野菜は体に良いイメージがあります。
- I have an image that organic vegetables are good for your health. (△)
- I have the impression that organic vegetables are good for your health. (◎)
philosophy 【名詞】 の意味
哲学・原理などを意味します。
Philosophyを学んだり執筆したりする人のことをphilosopherというので、通常philosopherは哲学者を指す言葉です。
ただし、philosopher’s stoneの場合は、「哲学者の石」ではなく「賢者の石」の意味になります。
besides と beside の違い
besidesは、説明や理由を追加するときに使える表現で、日本語では「それに・・・」「しかも・・・」という意味です。
紛らわしいのですが、sが付かないbeside(前置詞で「…のそばに・横に」の意味)は別の言葉です。
- besidesの例文:
- I‘m not a fan of the musician. Besides, the ticket is too expensive.
- (私はそのミュージシャンのファンではありません。それに、チケットが高過ぎます。)
- besideの例文:
- I was nervous because the president was sitting beside me during the meeting.
- (会議中、社長が私の横に座っていたので緊張しました。)
besidesと同じような意味の単語にmoreover(副詞で「その上、さらに」の意味)がありますが、こちらの方は主に書き言葉として重要なことを追加するときに使われるようです。
strategy 【名詞】 の意味
strategyは戦略・策略・計略といった意味を持つ単語です。
ビジネスやゲームなどでは、カタカナ語のストラテジーという言葉が使われることがありますが、概ね英語のstrategyと同じ意味のようです。
sound 【動詞】 の意味
soundという単語には名詞(音・音声の意味)の他に動詞があります。
動詞のsoundには「音を立てる」の意味に加え、「~のように聞こえる」という意味があり、漫画の中ではsounds more interesting (より面白く聞こえる)と表現されています。
日常会話では、相手の提案に同意するときの返答などにSounds good! (いいね!賛成!) と言うこともできます。 (動詞soundsの主語であるIt/Thatが省略されています。)
エッセイ漫画第5話はこちらからどうぞ♪



