前回のエッセイ漫画では、上がり框(かまち)についてお伝えしました。
「えっ、框って何?」と思った方は、是非こちらのエピソードもご覧ください。
今回のエッセイ漫画の内容は、玄関でのマナーについてです。
土足文化で育ってきた人とは感覚がどうも違うなぁと思わずにはいられなかったので、漫画にしてみました。
(※本記事には広告が含まれております。)
第8話 靴を脱いだ後

日本人は気にしすぎ?
4コマのスペースの関係上、漫画の中に入れられませんでしたが、
カルロスの友人たちは靴を脱いだ後、土間に足を一旦置いて、脱いだ靴の向きを揃えてから床に上がっていました。
日本人の場合、靴を脱いだ後は土間に足を置くことなく、そのまま床へ上がってから最後に脱いだ靴の向きを揃えますよね。
もしくは、靴の向きや置き場所をあらかじめ考慮した上で靴を脱ぐかと思います。
土間は靴で歩く場所なので、靴下で歩くことに私はすごく抵抗を感じます。
「土足のまま床に上がった訳では無いのだから、気にしすぎだよ」
とカルロスには言われてしまったのですが…普通は気にしますよね?!
フラット玄関
余談ですが、近年では上がり框の段差を無くして土間とホールの床が同じ高さでつながっている玄関を「フラット玄関」と言うそうです。
フラットは英語のflatという形容詞で、平らな・平坦な という意味があります。
名前の通り、段差が無くバリアフリーになっており、高齢者や子どもにも安全で人気が高まっているらしいです。
いつか日本にもフラット玄関が主流になる日が来るのでしょうか…?
Episode – 8 After taking off shoes

Episode 8に出てくる英語表現について
エッセイマンガの中で使用されている英語表現について、英単語の意味や英文法の解説を記載しています。
start + 動詞ing形 と start + to + 動詞の原形の違い
動詞のstartには、出発する・始まる という意味を持つ自動詞と、 ~を始める・~を開始する という意味を持つ他動詞があります。
他動詞 start+ 動詞のing形で「~をしはじめる」という意味になります。
漫画の中のstartは過去形(started)になっていますので、”Just after I started living with Carlos in Japan.” の日本語訳は「私がカルロスと一緒に日本で暮らし始めた直後」です。

筆者
ネイティブスピーカー的には、start + 動詞ing形とstart + to + 動詞の原形には違いってあるの?

アメリカ人夫
カルロス
start + 動詞ing形の方は既に始まっていることを表すよ。
start + to + 動詞の原形は、「始まっていること」と「これから始めようとする」という2通りの解釈ができるよ。

筆者
ややこしいなぁ。
put 【動詞】は現在形・過去形・過去分詞形が全て同じ形
putは、三段活用[原形(現在形)・過去形・過去分詞形]が全て同じ形になる動詞の1つです。
三段活用が全て同じ形になる動詞は、put以外にも以下のものがあります。
| 原形(現在形) | 過去形 | 過去分詞形 | 日本語の意味 |
|---|---|---|---|
| bet | bet | bet | ~に賭ける 賭け事をする |
| bid | bid | bid | (値段・金額を)付ける 入札する |
| broadcast | broadcast | broadcast | 放送する |
| burst | burst | burst | 破裂する 勢いよく出る |
| bust | bust | bust | ~を壊す・壊れる (breakのくだけた言い方) |
| cast | cast | cast | 投げかける |
| cost | cost | cost | (金額が)かかる |
| cut | cut | cut | ~を切る |
| forecast | forecast | forecast | (天気などを)予報する |
| hit | hit | hit | ~をたたく・打つ |
| hurt | hurt | hurt | ~を傷つける ~にけがをさせる |
| let | let | let | ~させる |
| put | put | put | ~を置く |
| quit | quit | quit | (仕事などを)やめる |
| read | read | read | ~を読む |
| rid | rid | rid | ~を取り除く・除去する |
| set | set | set | ~を設定する 固定する (太陽・月が)沈む |
| shed | shed | shed | (葉・毛・羽などを)落とす (不要なものを)捨て去る |
| shut | shut | shut | ~を閉じる・閉ざす |
| slit | slit | slit | (線に沿って)~を切り離す 細長く切る |
| split | split | split | ~を割る・分割する |
| spread | spread | spread | ~を広げる・塗り広げる |
| sublet | sublet | sublet | ~をまた貸しする |
| thrust | thrust | thrust | ~を強く押す (刀・ナイフなどを)突き刺す |
| upset | upset | upset | ~をひっくり返す 気を動転させる |
※broadcast はオックスフォード現代英英辞典では三段活用が全て同じ形(AAA型)と表記されていましたが、
ユースプログレッシブ英和辞典では過去形と過去分詞形のみ同じであるABB形(broadcast-broadcasted-broadcasted)になっていました。
(動詞のforecastとridも同様に、英英辞典ではAAA型、英和辞典ではABB型と表記されていました。)
※ 一部、 bustについては AAA型(bust-bust-bust) もしくは ABB型(bust-busted-busted)の両方が英英・英和辞典ともに記載されていました。
どうやらアメリカではbustはABB型、イギリスではAAA型で使うようです。
feet【名詞】 はfootの複数形
英語の名詞(可算名詞)が単数形から複数形になると単語の最後にs (または -es)がつきますよね。 (例 : an apple → two apples)
ただし、中には単数形と複数形が全く異なるものがあり、footもそのうちの1つです。
- 単数形 → 複数形 の例
- a foot → two feet
- a child → two children
- a person → two people
- a man → two men など
名詞 footは足のくるぶしから下の部分全体を指す言葉です。各部分の名称は次の通りです。
- くるぶし ankle (ankleは足首という意味もあります。)
- かかと heel ※動詞 heal(~を治す・癒す)と同音です。
- 土踏まず arch ※アーチ(上方へ弓型に曲がった梁)と同じです。
- 足の裏(全体) sole ※発音はsoul(魂)と同じです。靴底のこともsoleと言います。
- (靴の中底部分や靴の中敷きはinsoleです。)
- 足の甲 instep ※靴の足の甲を覆う部分もinstepと言います。
soleには足の裏の他に、シタビラメという意味もあります。
この魚の形が靴底に似ているからという理由で同じ名前になったそうです。(ちょっと可哀想な気もしますが…)
ニュージーランドの国鳥であるキウイ(キーウィ)に似ているフルーツがキウイ(キウイフルーツ)と呼ばれるようになったのと同じような現象ですね。
ちなみにニュージーランド人のことも愛称として「キウイ」と呼ぶそうです。
長さの単位 feetとは?
主にヤードポンド法で使用されている長さを表す単位です。
名詞の 足 と同様、単数形はfoot、複数形はfeetであると定義されていますが、日本語では単数の場合もフィート(もしくはフート)と言います。
1 フィート= 12 インチ = 約30.48cmです。
貿易や国際物流の分野などで海上輸送に関わっている方々は20 feetと40 feetという数字と単位に慣れているのではないでしょうか?
コンテナ船で輸送されるコンテナのサイズは主に2種類あり、それが20 feet (約6m)と40 feet (約12m)なのです。
アメリカ国内では53 feetコンテナ(約16m)も使用されていますが、こちらは国際規格ではないので日本国内では輸送できないサイズになっています。
土間の英訳は? 筆者がdomaを選んだ理由
土間を和英辞書などで調べるとdirt floorやearthen floorという訳が出てきます。
確かに昔の日本家屋では土間は地面のままだったかと思いますが、現代では土の床ではなくコンクリートやタイル、石材などが一般的です。
そのため、dirt floorやearthen floorでは、現代日本の土間には不適切ですし、かといって英単語には「玄関で靴を着脱するスペース」を表す特定の単語がありません。
そのため、日本語の土間をアルファベットにして使用することにしました。 (英語にはない外国語なので、イタリック体になっています。)
get 【動詞】 + 形容詞 の意味
動詞のgetは ~を得る・手に入れる という意味の他に、形容詞と組み合わせることで ~になる という状態の変化を表すことができます。
例えば、”Your socks are dirty.”は「あなたの靴下は汚い。」という現在の状態を表しますが、
“Your socks get dirty.”のようにbe動詞の代わりにgetを使うと、「あなたの靴下は汚くなる。」と靴下のキレイな状態からの変化を表現できますね。
とても便利な表現なので、日常でよく使われるパターンをbe動詞+ 形容詞と比較しながらいくつかご紹介します。
| be動詞 (is/am/are) + 形容詞 | get + 形容詞 |
|---|---|
| is/am/are + angry (またはmad) 怒っている | get + angry 怒る |
| is/am/are + hungry お腹が空いている | get + hungry お腹が空く |
| is/am/are + full お腹がいっぱい | get + full お腹がいっぱいになる |
| is/am/are + tired 疲れている | get + tired 疲れる |
| is/am/are + cold 寒い (冷たい) | get + cold 寒くなる (冷たくなる) |
| is/am/are + hot 暑い (熱い) | get + hot 暑くなる (熱くなる) |
| is/am/are + bright 明るい | get + bright 明るくなる |
| is/am/are + dark 暗い | get + dark 暗くなる |
| is/am/are + busy 忙しい | get + busy 忙しくなる |
| is/am/are + sleepy 眠い | get + sleepy 眠くなる |
| is/am/are + dry 乾いている | get + dry 乾く |
| is/am/are + wet 濡れている | get + wet 濡れる |
| is/am/are + sick 病気(の状態でいる) | get + sick 病気になる |
| is/am/are + drunk 酔っている | get + drunk 酔う |
漫画の1コマ目、4コマ目ともに get + 形容詞の文章は willを使った未来形なので、「(~の状態)になるだろう」という意味ですね。
get + 形容詞を現在形ではなく現在進行形 (be動詞+ getting + 形容詞)にすると、「だんだん~になってきた」と変化の途中段階の状態を表します。
そして、getの過去形 gotを使うと 「~になった」という変化が終わった状態であることを表現することができます。
時制の違いによる日本語訳のまとめはこんな感じです。
(この例文で本当にいいのか?と少し悩みましたが、漫画の中で使用している表現に合わせているため、ご了承いただきたく……)
- 現在形 get + 形容詞 「~になる」
- 例文 : Your socks get dirty. (あなたの靴下が汚くなる。)
- 未来形 will + get + 形容詞 「~になるだろう」
- 例文 : Your socks will get dirty. (あなたの靴下が汚くなるだろう。)
- 現在進行形 be動詞 + getting + 形容詞 「だんだん~になってきた」
- 例文 : Your socks are getting dirty. (あなたの靴下がだんだん汚くなってきた。)
- 過去形 got + 形容詞 「~になった」
- 例文 : Your socks got dirty. (あなたの靴下が汚くなった。)
関係副詞のwhenの用法
関係副詞のwhenは、先行詞に時を表す名詞があり、when以下の内容が先行詞を詳しく説明する形になっています。
- 例文 : One day when his friends came to Japan. (ある日彼の友人たちが日本に来たときのこと。)
- 先行詞= One day
上記の例文は、英文としては関係副詞のwhenが無くても文章は成り立つのですが、日本語版の4コマ漫画の表現に合わせる為に使用しています。
ちなみに、関係副詞whenが無い場合の文章は、 One day his friends came to Japan.(ある日、彼の友人たちが日本に来ました。) です。
for some reasonの意味
直訳すると「いくつかの理由のため」ですが、「何らかの理由で」・「なんだか」・「どうしてだか」といった意味で使われます。
はっきりとした理由はわからないけど、相手に伝えたいことがあるときなどに使える便利なフレーズです。
漫画の中にある “They put their feet on the earthen floor for some reason~.” (アメリカから来た友人たちがなぜか土間に足を置いた)という文は、
理由はわからないけど友人たちがこういう行動を取ったと説明をしています。
ニュアンスとしては、大阪の方が言う、文末の「知らんけど。」に近いかもしれません。
then 【副詞】 の意味
副詞のthenは その時・その頃 という意味を持ち、過去と未来のどちらのことも表すことができます。
漫画3コマ目では、それから・その後 の意味で時間的な順序を示す表現として then が使われています。
like 【前置詞】 の意味
動詞のlikeは ~が好き という意味ですが、前置詞のlikeは ~のような という意味で使われます。
漫画の3コマ目にある”Japanese do like this.” は日本語で「日本人はこのようにします」という訳になります。
wonder 【動詞】の意味
動詞(他動詞)のwonderは、「~だろうか?」・「~かしら?」と自問したり、自問のように相手に質問を投げかけたりするときに使える表現です。
- 例文: I wonder why. (なぜでしょうか?)
mind 【動詞】の意味
英単語 mindには名詞と動詞があります。 名詞には、精神・心・考え事などの意味があり、動詞は 気にする・気をつける といった意味を持っています。
漫画の4コマ目ではdon’t mind~. と否定文として使われているので、気にしない という日本語訳になりますね。
否定文 don’t mind~ と don’t care~ の違いは?

筆者
主語 + don’t (doesn’t) care about ~ という表現も、日本語では「~を気にしない」と訳されるんだけど、
主語 + don’t (doesn’t) mind~とはどう違うの?

アメリカ人夫
カルロス
主語 + don’t(doesn’t) care about ~ の方は、
「どうでもいい!」「そんなの知るか!」っていうニュアンスがあるよ。
かなり強めの表現だね。

筆者
じゃあ、ビジネスの場面で「待っても構いませんよ」と言いたい時に “I don’t care about waiting.”って言ってしまったら?

アメリカ人夫
カルロス
うーん、どんなに言い方が丁寧であっても、良い印象は持たれないだろうね。
そこは、”I don’t mind waiting.” と言うのが正解だよ。
仮定法で使われる wish 【動詞】の意味
動詞(他動詞)のwishは実現しそうもないことについての願望を言うときに使います。
動詞のhopeは実現可能なことを望む場合に使うので直説法をとるのに対し、wishは仮定法で「~であれば良いのに」・「~であったら良かった」という意味になります。
漫画の4コマ目にある “I wish they would mind (it).” のように、I wishに続く名詞節で助動詞wouldが 使われている場合、「~してくれれば良いのに」という意味になるので、日本語訳は「彼らが気にしてくれれば良いのに」です。
また、仮定法以外にも、wishには 願う・願いをかける という意味もあります。
ディズニー映画『ピノキオ』の主題歌である『星に願いを』の原題 When You Wish upon a Star にも使用されています。(日本語に直訳すると、あなたが星に願いをかける時 という意味ですね。)
since 【接続詞】の意味
sinceは、現在完了形の文で「~以来ずっと」という意味で使われることが多いですが、漫画の中では「…なので」・「…だから」のように、理由を表す意味で使われています。


