日本生まれ日本育ちの筆者が、過去に留学や仕事で海外に滞在した際、経験した土足文化について感じたこと、そしてアメリカ人夫にぶつけた疑問についてお伝えしようと思います。
日本では当たり前の【靴を脱ぐ】という習慣
日本では、住宅の玄関に段差があり、まず靴を脱いでから部屋に上がるという習慣があります。
「何を当たり前の事を言っているのだろう?」と日本人なら思うかもしれませんね。
また、学校では校内に入る際に上履きに履き替えたり、体育の授業時に体育館では校内用上履きとは別の運動靴に履き替えてからスポーツをしたりしていたので、行く場所によって靴を脱いだり履いたりすることに対して私は何も疑問に思いませんでした。
(小中高と土足禁止の学校生活を送りましたが、私が通った大学では校内のどの場所でも土足OKでした。ただし、大学によっては土足禁止の教室があったりする所もあるようです。)
留学先のイギリスで初めて体験した【靴を脱がない】という習慣
10代の時に海外ドラマなどを観て、欧米諸国では家の中でも靴を脱がないと初めて知った時は「えぇっ!?なんで靴を脱がないの?汚い・・・」とショックを受けたことを覚えています。
ですが、10代最後にイギリスで1週間のホームステイを体験した時、直接床に座ったり、布団を床に敷いたりすることが無ければ、靴を履いたままの生活も意外と平気かもしれないと少し考えを改めました。
(それでも、シャワーを浴びた直後に靴を履くことには抵抗感がありましたが……)
その2年後に、短期留学でニュージーランドに約1か月間滞在しましたが、そこのホームステイ先では靴を脱いで生活をしたような記憶があります。
(水が貴重でシャワー時間は10分と決まっていたので、そちらの印象が強すぎました。ロングヘアーだった為、10分以内に髪と身体の両方を洗うのはかなり大変でしたよ~)
この時に初めて、海外=土足文化ではない所もあるということを学びました。
土足の家庭で赤ちゃんが床をハイハイすると免疫力が上がる?!
アメリカには仕事の関係で約1年間滞在していたので、その間に友達や彼氏(現在の夫)の家におじゃまする機会が結構ありました。
その当時は土足の家庭が多い印象でしたが、アジア系アメリカ人の友人などは自宅で靴を脱ぐ習慣があったので、個人によって異なるみたいですね。
ちなみに、カリフォルニア州ロサンゼルスにある夫の実家は、基本的に土足で生活していましたが、外から自宅に帰ると夫や義母は柔らかい素材のスリッパのようなルームシューズに履き替えていることが多かったです。(義父だけ普通に屋内でもスニーカーや革靴で過ごしていました。)
アメリカ人夫と国際結婚後、現在は日本で一緒に暮らしていますので、夫にも玄関で靴を脱いで室内用スリッパに履き替えてもらっています。
やっぱり靴を履いたままではリラックスできませんし、衛生面を考えて外の汚れを家の中に持ち込みたくないですよね。
家の中が土足禁止なのは大前提として、特に赤ちゃんや小さいお子さんがいるご家庭では床を清潔に保つことを意識している方は多いのではないでしょうか。
赤ちゃんがハイハイした後に赤ちゃん自身の手を舐めたり、床で遊んだオモチャをそのまま口に入れたりするので、掃除をする親御さんたちは大変だと思います。
わたし
そういえば、アメリカでは土足文化があるのに赤ちゃんが床でハイハイするのは大丈夫なの?
夫
ほとんどのアメリカ人は気にしていないよ。
それに、僕が赤ちゃんだった頃に、土足OKで床に落ちている物を触ったり口に入れたりしていたから免疫力が強くなったんだよ!
わたし
!!? (カルチャーショックが大きすぎて言葉を失う)
驚くことに夫からは、「大人が土足で歩く床の上を赤ちゃんがハイハイしても気にしない」という回答がありました。
汚れが多少(?)ある床の上をハイハイすることによって、赤ちゃんの免疫力がUPすると夫は信じているようなのですが、実際のところはどうなのでしょうか?
私は、夫が遺伝子的に強い免疫を持っているのは偶然なのでは無いかと思っているのですが、私一人の力では土足文化と免疫システムの関係について調査も何もできないので、このままずっと謎に包まれたままかもしれません。
アメリカの家では玄関に段差が無いので、境界線がわからない
土足文化のあるアメリカでもコロナ禍を経て、以前に比べると衛生面を気にする人が増えたようで、家では靴を脱ぐ家庭も多くなってきているらしいです。
しかし、アメリカの住宅では日本のように玄関に段差が無く、明確な境界線が存在しない為、土足禁止のご家庭におじゃまする時には、いつも悩みます。
「ここら辺で靴を脱いでね」と言われても、「ここら辺ってどこまで?!」と他の人が土足で歩いた床の上を靴下で歩きたくない私はモヤモヤ・・・。
(スリッパがあれば問題無いのですが、ゲスト用のスリッパを用意しているアメリカの家庭は少ない気がします。)
家主の行動を観察して、何となくの境界線を見極めるしか無いのかなと思うのでした。 (そして靴下が多少汚れるのは仕方がないので諦めます……。)