味の濃い、塩分(塩化ナトリウム)を多く含む食事をとった後には、喉が渇いて水をたくさん飲みたくなりますよね。
私は特にラーメンや焼肉を食べた後に喉の渇きを感じやすく、飲み物をがぶ飲みしがちです。
その水分が原因で、翌朝に顔がむくんでしまわないようにカリウムを含むフルーツや野菜を食べて余分な塩分や水分を身体から出すよう意識するようにしています!
(どこまで即効性があるのか不明なので気休めかもしれませんが……)
今回は、このナトリウムとカリウムの英語訳、ドイツ語由来のカタカナ語、栄養素の英単語一覧表についてお伝えしようと思います。
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ナトリウムとカリウムとは?
(この記事では、ナトリウム=塩化ナトリウム、つまり食塩と同義として扱うこととします。)
ナトリウムは人体に必要なミネラルの一種である反面、過剰摂取をすると高血圧などの生活習慣病を引き起こす原因となります。
カリウムも人間の神経や筋肉に欠かせないミネラルの一種ではありますが、こちらは体液中の浸透圧を調整し、ナトリウムの排出を促す働きをしてくれるそうです。
健康に気を付けている方や、私のように身体のむくみを気にしている方は、TVの健康番組や書籍等からの情報でナトリウムとカリウムの関係を知っているという人も多いのではないでしょうか?
(私は知らなかったのですが、ナトカリ比という言葉もあるみたいですね。)
ナトリウム(Natrium)もカリウム(Kalium)も英語ではない
アメリカ人夫にナトリウムとカリウムの説明をしたのですが、

夫
What are Natrium and Kalium?
と質問をされて、ビックリ!

わたし
もしかして、アメリカでは健康を気にしない人が多いから、カリウムとか栄養素のことをあまり知らないのかな?(超失礼)
でも、理系である夫が学校で化学を学んでいないなんて事は無いだろうし……
「もしかして、ナトリウムもカリウムも英語以外の外国語なのでは?!」と、この時初めて気付きました。
その後、辞書で調べてみたところ、思いっきり(ドイツ語)と書かれていました。
私は学校で元素記号を習った時、Na=ナトリウム、K=カリウムと、単語の先頭にある音と同じなので「世界共通となっているのだからきっと英語でも同じだろう」と勘違いをしていたのです。
英語ではSodiumとPotassium
英語でナトリウムをSodium、カリウムをPotassiumと言います。
元素記号は世界共通なので、英語ではNa = Sodium、 K = Potassiumとなり、記号と元素名が異なるので覚えるのがさらに大変そうですね。
夫に聞いてみたところ、「丸暗記するしかない!」と言っていました。
ドイツ語由来のカタカナ語
ナトリウムとカリウムがドイツ語由来ということで、その他のドイツ語由来のカタカナ語についていくつか触れたいと思います。
(A)英語と似ているけど発音が異なる単語、(B)そもそも英語と全く異なる単語、2つのグループに分けてみました。
(A) 英語と似ているが発音が異なるドイツ語由来のカタカナ語
英語だと思われそうですが、ドイツ語由来の発音なのでそのままだと英語で通じない単語を5つご紹介します。
その1 エネルギー
日本にいると、エネルギーとエナジー、両方の単語を耳にする機会がありますよね。
私個人としては、一般的にはエネルギーがよく使われていて、エナジーはエナジードリンクなど一部に使われているイメージがあります。
(エネルギー補給や火力発電エネルギーを、エナジー補給や火力発電エナジーと言い換えると変ですよね?)
実は、エネルギーもエナジーも辞書的には同じ意味なのですが、エネルギーはドイツ語読みに近く、エナジーは英語読みに近いので、異なる単語に見えます。
ところが、アルファベットのスペリングを見てみると、ドイツ語のEnergieと英語(複数形) energiesはとても似ています。
- ドイツ語 Energie
- 英語 (単数形) energy (複数形)energies
英単語energyのeは[ǝ]の発音になりますので、computerやbutterと同じです。
その2 アレルギー
食物、花粉、ハウスダストなどが原因で引き起こされるアレルギー。
このアレルギーという単語もドイツ語読みなので、そのままでは英語話者には通じません。
英語ではアラジーのような発音になります。
- ドイツ語 Allergie
- 英語 (単数形) allergy (複数形) allergies
英単語allergyのeは[ǝ]の発音になります。(energyと一緒ですね!)
その3 ヒエラルキー
階級制度、上下関係などを意味するヒエラルキー。英語ではハイアラーキーのように発音します。
日本語ではヒエラルキーと同じようにカーストという単語を使う場合(スクールカーストなど)もあります。
しかし、カーストはあくまでインドの階級制度を表す言葉なので、英語でschool casteと言っても通じないので、school hierarchyと言う必要があります。
- ドイツ語 Hierarchie
- 英語 hierarchy
その4 コラーゲン
身体を構成するタンパク質のひとつであるコラーゲン。
英語ではコーラジェンと発音しますので、別の単語のように聞こえますね。
- ドイツ語 Kollagen
- 英語 collagen
余談ですが、コラーゲンの日本語訳は膠原(こうげん)と知った時、「えっ、膠原病の膠原ってコラーゲンのことなの?!」とビックリしてしまいました。
膠原病を英語では、collagen diseaseもしくはconnective tissue diseaseと言うそうです。
(connective tissue = 結合組織)
その5 グミ
実はグミはドイツ発祥のお菓子。
HARIBOのクマの形をしたグミは日本のコンビニでも買えるので、知名度は高いと思います。(私は透明色のパイナップル味が一番好きです!)

英語ではグミではなくガミーと発音します。
- ドイツ語 Gummi (またはFruchtgummi)
- 英語 (単数形) gummy (複数形) gummies
英単語gummyのuは[ʌ]の発音になりますので、busやcupと同じです。
※イギリスではgummy(gummies)よりもjelly sweets やgumsといった単語が一般的に使われているらしいです。
(B) 英語とは全く異なるドイツ語由来のカタカナ語
先程の(A)でご紹介したカタカナ語は、元になったドイツ語と英語が似ていて、スペリングや発音の僅かな違いしかありませんでした。
一方、下記の表に記載されているカタカナ語については、元になったドイツ語と英語がだいぶ異なります。
(一部thesisとneurosisはドイツ語と似ていなくもないのですが、これらの英語の語源はギリシャ語にあるようです。)
| 日本語 | 元となったドイツ語 | 英語 |
|---|---|---|
| アルバイト (バイト) | Arbeit | part-time job |
| オブラート | Oblate | wafer paper, wafer sheet |
| カルテ | Karte | clinical record |
| ギプス | Gips | cast |
| ゲレンデ | Gelände | ski slope, piste |
| テーゼ | These | thesis ※「残酷な天使のテーゼ」は英語で “A Cruel Angel’s Thesis” |
| ノイローゼ | Neurose | nervous breakdown, neurosis |
| ボンベ | Bonbe | cylinder (酸素ボンベはoxygen cylinder) |
| メルヘン | Märchen | fairy tale |
| レントゲン | Röntgen (人物名) | X-ray*¹ |
*¹ X線の発見者であるドイツ人物理学者は英語でRoentgen、レントゲン検査はX-ray(もしくはX -ray examination)、レントゲン写真はX-ray imagingやradiographyと言います。
ナトリウムとカリウム以外の栄養素を英語で言うと?
私たちが日常的に使用する栄養素を表すカタカナ語には、英語が由来となっている単語もあります。
コレステロールは英語でcholesterolですし、トランス脂肪酸はTrans Fatなので、英語でも覚えやすいですよね。
英語関連の資格試験や日常会話では覚える必要がないかもしれませんが、もし留学や移住で英語圏の国に住むことを考えている方には、食料品を購入する際の商品選びに役立つと思いますので、覚えて損はありません。
| たんぱく質 | Protein |
| 脂質 | Fat |
| 飽和脂肪酸 | Saturated Fat |
| トランス脂肪酸 | Trans Fat |
| コレステロール | Cholesterol |
| 炭水化物 | Carbohydrate (Carb) |
| 食物繊維 | Dietary Fiber |
| ナトリウム | Sodium |
| カリウム | Potassium |
| カルシウム | Calcium |
| マグネシウム | Magnesium |
| 鉄 | Iron |
| 亜鉛 | Zinc |
| ビタミン | Vitamin*² |
| 葉酸 | Folic Acid |
| 食塩(ナトリウム) | Sodium |
| ナイアシン | Niacin |
*² Vitaminの発音について
イギリス英語ではヴィタミンと発音しますが、アメリカ英語ではヴァイタミンと発音するのが一般的なようです。
まとめ
日本で使われているカタカナ語のうち約80%が英語由来と言われています。とくにIT分野はカタカナ語だらけな気がします。)
英語の割合が突出して高い為、どうしてもカタカナ語=英語という認識を持ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか? (私もそうです!)
英語が由来となっているカタカナ語が非常に多い中、医療や化学の分野ではドイツ語由来の言葉が多く使用されています。
もし今後これらの分野について英語で話す機会がありましたら、皆様お気を付け下さいね!

