今回は国際夫婦の結婚式レポ パートⅠ(事前準備編)の続編ということで、主に東京大神宮での結婚式と披露宴についてお伝えできればと思います。

まだ前回の記事をご覧になっていない方は、こちらを先にどうぞ!

結婚披露宴では、「プロフィールムービーは2か国語で作ったの?」「司会はバイリンガル?」「両親への手紙は2か国語で準備して両方の言語で読むの?」など、色々と悩みの種になりそうな内容が盛りだくさんですよね。

あくまで私たち夫婦の一例ではありますが、これから日本で結婚式・披露宴を予定している国際カップルの皆様にとって少しでも参考になりましたら幸いです♪

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海外ゲストに対する配慮 (結婚式編)

挙式中に行われる三献の儀や巫女さんの舞に加えて、参列者の二礼二拍手一礼やお神酒についてなど、その都度海外ゲストに英語で説明をするのは残念ながら不可能です。

神前結婚式について英語で簡単に説明した用紙などを配ろうかとも考えたのですが、他の準備が忙しくて手が回らなかったので諦めました。

東京大神宮では結婚式次第(=挙式の進行表)を準備段階で渡してくれますので、時間に余裕があって神前結婚式の詳細を外国語で説明したい方は事前にその結婚式次第を翻訳して挙式当日に海外ゲストに配るのも良いかもしれません。

神前結婚式の英語説明を諦めた私でしたが、二礼二拍手一礼やお神酒を飲むという動作については、ゲストがポカーンとしてしまわないように以下の対策を取りました。

挙式中の対策その1 基本的には、日本人ゲストの振る舞いを見て真似てもらう

参列者全員で一斉にお辞儀をする場面などがあると軽く説明はしておき、タイミングや方法などは海外ゲストの向かい側に座っている日本人ゲストのやり方を真似してくださいとお願いしました。

東京大神宮の神前結婚式の写真

挙式中の対策その2 私(新婦)の大学時代の友人たちに協力を依頼した

私は大学時代にESS (English Speaking Society)という英会話サークルに所属していたので、結婚式に参列してくれた大学時代の友人たちは全員そのサークルのメンバーでした。

そこで、大学時代の友人たちには新郎側の席に座ってもらい、必要に応じて英語で声をかけてもらえるよう依頼をしました。

※受付の対策

参列者の受付対応についても、大学時代の友人メンバーから3人にお願いをしました。

新婦側ゲストの対応に2人、新郎側ゲストの対応に1人(帰国子女メンバー)という感じでしたが、新婦側ゲストの対応をお願いした2人も英会話ができるので、万が一、新郎側のゲストが一斉に来てしまっても3人で対応してもらえるので心強かったです。

神前結婚式での注意点

結婚式場となる神社によって多少違いがあるかもしれませんが、念の為、記載しておくことにします。

挙式中の写真・ビデオ撮影は禁止

東京大神宮では、ゲストによる挙式中の写真やビデオの撮影は一切禁止となっていました。

当日式場のスタッフからも注意喚起の声掛けは日本語のみの対応なので、アメリカ人ゲストには撮影ができない旨を事前に説明していました。

東京大神宮の写真

誓詞奏上が難しい

結婚式で新郎新婦が読み上げる誓詞ですが、神前式だと言葉が少し難しいので外国人配偶者の日本語レベルによってはフリガナを見ながらでも大変かもしれません。

誓詞の内容も事前に教えてもらえるので、夫婦で何度も練習をしました。一般的には新郎だけで誓詞を読むケースも多いと聞きましたけど、私たちは夫婦一緒に読みました。

海外ゲストに対する配慮 (披露宴編)

アメリカの結婚式では、ブライズメイドとその男性版であるグルームズマンが結婚式や披露宴で新郎新婦のサポートをしたり、スピーチを行ったりすることが一般的なようです。

私たちは日本式の披露宴を行うことしか考えていなかったので、ブライズメイドとグルームズマンは誰にも依頼しませんでした。

司会者について(披露宴の司会進行)

披露宴の要の一つとも言える司会者ですが、3通りの選択肢があります。

  • 結婚式場が提携している司会者(ウェディングプランナーが手配をしてくれます)
  • 外部の司会者(結婚式場と提携していない、フリーの司会者)
  • 友人や親戚、知人など


それぞれにメリットとデメリットがありますので、ご自身の希望(予算や都合など)と照らし合わせながら検討することをお勧めします。

誰に依頼したのか?

残念ながら式場提携の司会者には日本語と英語のバイリンガルはいないとウェディングプランナーさんから聞いていたので、最初は外部のバイリンガル司会者を自分たちで探すことを検討しました。

でも調べていくうちに、バイリンガル司会者の司会料金が非常に高いことに加え、外部の司会者だと式場との連携が上手くとれないリスクもあるということがわかりました。

それに、自分たちで手配をする手間、やり取りをする時間を減らしたいという気持ちも大きかったです。

式場提携の司会者なら、新郎新婦を紹介する際に必要なプロフィール情報など、直接のやり取りは最小限で済みますからね。費用・リスク・効率を考慮した結果、バイリンガル司会者への依頼は断念することにしました。

また、結婚式に招待したゲストに負担をかけたくなかったので、友人や親戚へ司会を依頼することも考えていませんでした。

最終的には、ウェディングプランナーさんが「英語が多少できる提携の司会者」を手配してくれることになりました。

英語が全くできない司会者よりも何かあった時に安心だろうということだったのですが、この司会者さんが素晴らしかったのです!

私が勤めていた会社は国際貨物輸送を手配する会社だったので、海外現地法人がいくつかあります。

この海外法人からの祝電のうち何通かは英語で届いていたのですが、披露宴では司会者さんがスラスラとキレイな発音で祝電の内容を読んでくれました。

結婚披露宴後にゲストへ手渡すプチギフトの写真

日本語の司会進行だけで問題無かったのか?

アメリカ人ゲストにとっては状況を把握するまでに少し時間差を感じさせてしまったかもしれませんが、結果的に大きな問題はありませんでした。

夫の仕事関係者であり友人でもある方に主賓のスピーチをお願いしたので、その方がスピーチを行う直前には司会者さんから日本語と簡単な英語で説明をしていただきました。

前もって主賓のスピーチ内容は教えてもらっていたので、私が日本語に翻訳したものを事前に司会者さんに渡していました。

披露宴当日には主賓のスピーチ(英語版)→司会者が日本語版のスピーチを読むという流れにしてもらいました。

それ以外の場面では、司会者さんに特別に依頼をすることはしなかったのですが、鏡開きやケーキカットなどの場面では、アメリカ人ゲストも自然と新郎新婦側に注目してくれていましたし、酔っぱらって大声でスピーチを遮ってしまうようなマナーの悪いゲストは一人もいなかったので安心しました。

ちなみに、乾杯のスピーチは私が勤めている会社の部長にお願いをしたのですが、シンガポール駐在歴が10年以上ある方でしたので、結婚式に出席していただくことが決まった段階で「日本語と英語の両方でスピーチをお願いします!」と無茶振りをしました。笑

事前の無茶振りにも関わらず、当日対応していただけて助かりました。

日本語8割:英語2割程のスピーチだったので、「ほとんど日本語だった」なんて後日会社で言われていましたが、その英語2割でも本当にありがたかったです。

マツヤサロン披露宴会場(五十鈴)の写真
マツヤサロン披露宴会場(五十鈴)での写真

披露宴のウェルカムスピーチについて

一般的には新郎が一人で行うことが多いそうですが、私たち夫婦の場合は新婦である私が一人で英語と日本語の両方でウェルカムスピーチをしました。

もちろん、夫婦で行っても問題ありませんので、私が日本語を読み、夫が英語で読んでも良かったのですが、夫の負担を少しでも減らしてあげたかったので。

スピーチと言っても簡単なものですから、英語では “Thank you so much for coming to our wedding ceremony today. We hope you will enjoy our wedding party, too.” の2文位しか言ってないです。

日本語のスピーチの方が形式的な内容の分、英語より多少長かったです。

余興について

披露宴の余興と言えば、ゲストが歌ったり踊ったりするパフォーマンスの他、ゲスト参加型のクイズ大会や新郎新婦へのお祝いメッセージムービーの上映など様々な種類がありますよね!

日本語の歌がわからなくても踊りなどのパフォーマンスであれば、アメリカ人ゲストの方々も楽しめるかもしれないと思いましたが、披露宴の約2時間30分という限られた時間の中でゲストの方々との交流(歓談や写真撮影)をメインにしたかった私たち夫婦は余興無しにすることにしました。

ファーストバイトについて

バイトと聞くと一瞬アルバイトの略かと思ってしまいますが、英単語のbite(噛む)から来ている言葉のようです。

新郎と新婦がお互いにウェディングケーキを食べさせ合う演出ですが、どうやら欧米では一般的らしく、日本でも2010年頃から定番になっているようですね。

しかし、ケーキをこぼして衣装を汚してしまったらどうしようという心配が拭えず、私は「やってみたい!」という気にならなかったので、夫に相談してケーキカットのみにしてもらいました。

ウェディングケーキカットの写真

プロフィールムービー(自己紹介の映像)について

新郎新婦それぞれの成長記録、そして二人の出会いから結婚に至るまでの思い出をゲストと共有できるプロフィールムービーは披露宴を盛り上げる重要な役割がありますよね。

そんなプロフィールムービーを自作する場合、式場によっては映像の上映時間に上限がありますが、文字数自体には制限が無いので多言語で作成することも可能だと思います。

しかし、私たち夫婦の場合、「プロフィールムービーを自作するのは技術的に無理!」と最初からやるつもりが無かったので、お金を払って式場側に作成を依頼しました。

プロフィールムービーの作成を依頼する際、私を悩ませたのは文字数でした。

ムービーに使用する写真の数を絞るのは簡単でしたが、限られた字数では日本語と英語の両方を表記するのは不可能です。

私の紹介部分は日本語で、夫の紹介部分を英語にするのはどうか?とも考えましたが、英語だとどうしても日本語より字数が多くなってしまうという問題点が発生し、英語だけも難しいという結果に……。

夫と相談した結果、

「アメリカの結婚パーティーではプロフィールムービーを上映すること自体が珍しいし、わざわざ写真に説明文を付け加えたりしない。」「アメリカ人ゲストは写真を見るだけでも楽しめると思う。」

と夫が言う言葉を信じて、プロフィールムービーには日本語のみ付け加えることにしました。

両親への手紙について (スペイン語の問題発生)

日本では披露宴の定番である両親への手紙。新郎新婦が今まで育ててくれた両親への感謝を伝えるシーンに思わずもらい泣きをしてしまうゲストもいる程、感動的な時間ですよね。

ところが、夫からアメリカでは結婚パーティーで両親への手紙を読むことはしないと聞いてビックリ!

私はアメリカで開かれた夫の友人の結婚式に数回参加したことがありますが、友人たちから新郎新婦へのスピーチが一般的だそうです。

中には両親から新郎新婦への手紙を読むという少し珍しい演出もありましたが、確かに新郎新婦から両親へというパターンはありませんでした。

両親への手紙は絶対に外せないと思っていたので、夫から夫の両親へ手紙を書いてもらうことになったのものの、ここで新たな問題が発生。

夫はヒスパニックの家系なので、義両親との会話は英語ではなくスペイン語なのです。

本来であれば、普段通りにスペイン語で手紙を書いて感謝の気持ちを伝えたいハズですが、スペイン語にしてしまうと英語と日本語、2つの言語に翻訳する必要が出てきてしまいます。

「英語でも理解できるし、大丈夫だよ」と夫が言ってくれたので、義両親に申し訳ないと思いつつ夫の提案に甘えることにしました。

私が日本語で書いた手紙を自分で英語に翻訳+夫が英文の内容チェック、夫が英語で書いた手紙を私が日本語に翻訳することで、日本語版と英語版の2パターンずつ、合計4つの手紙が完成しました。

(夫は日本語の内容確認ができないので、英語の真意を都度確認しながら日本語に訳しました。)

披露宴本番では、

  • 夫から夫の両親への英文の手紙を読む
  • 私が①の日本語版を読む
  • 私から私の両親への日本語の手紙を読む
  • 夫が➂の英語版を読む

という流れでした。

私は、「新郎から両親への手紙を日本語訳したものを読みます。」と一言置いてから夫の手紙を読み始めましたが、夫は何も言わず私の英語版の手紙を読んでしまったので、そこは内心「あっ!」となりました。笑

エンディングロールについて

エンディングロールとは、結婚式当日のシーンやゲストの映像と共にゲストの名前やお礼のメッセージを流して参加してくれたゲストへ感謝を伝える為の映像演出のことです。

ゲストの名前やゲスト個人へ宛てたメッセージを表示するということは、その部分が結婚式の映像に被ってしまうので当然見づらくなります。その為、メッセージ無しのエンディングロールを選ぶ方も多いのだとか。

私たち夫婦の場合、英語では字数が多くなり過ぎるという問題があったので、「いっそ個人宛てのメッセージは日本語も英語も無くしてしまおう!」ということになりました。

また、ゲストの名前をエンディングロールで流さなくても失礼ではないと聞いたので、ゲストの名前も表記しないことに決めました。(アメリカ人ゲストの名前はアルファベットなので、どうしても長くなってしまい制限内の字数に収めることが困難でした。)

ゲストの名前や個別宛てのメッセージが無い代わりに、エンディングロールの最後にSpecial Thanksとしてお世話になったウェディングプランナーさんと司会者さんの名前を入れさせていただきました。

そして、一番最後に全ゲストへ向けて英語でメッセージ “Thank you for sharing this moment with us!”+ 新郎新婦の名前を表記することにしました。

結婚披露宴のエンディングロール上映中の写真
エンディングロール上映中の写真

結婚式二次会について

私たちの結婚式は土曜日の正午からだったので二次会を行う時間の余裕はあったのですが、二次会を開催しないことにしました。

結婚式と披露宴の準備で手がいっぱいになり、二次会を手配したり代行会社に依頼したりする余裕が全く無かったからです。(正直な話、日本語と英語の二か国語で対応するのも大変だし……と全然乗り気でなかったことも理由の一つです。)

二次会を開くつもりが無かったにも関わらず、前回のパート1(事前準備編)でも書いたようにご祝儀を包んでくれたアメリカ人ゲストが何名かいたので、そのお礼を兼ねて急遽披露宴後にカラオケパーティーをやることになりました。(対象はアメリカ人ゲストのみ)

既に他の予定が入っている人や、義両親や義姉は疲労により参加できませんでしたが、夫の大学時代の友人たちを中心に9名が参加してくれました。(ちなみに参加者9名のうち6名がご祝儀を包んでくれたメンバーでした。)

まとめ

以上、国際結婚夫婦の結婚式パート2(結婚式と披露宴編)でした。

結婚式の準備は大変なことも多くあるかと思いますが、結婚式の当日「やって良かった!」と思える瞬間が必ずあります!国際カップルの皆様が素敵な結婚式を迎えられますように!